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洋書の多読におすすめ『KWAIDAN 怪談』

洋書の多読におすすめ『KWAIDAN 怪談』

『KWAIDAN』を読みました。

そう…日本の怪談が、英語で読める。
これがかなり、面白いのです。

「怪談」と言っても、背筋の凍るような恐ろしさというのではなく、奇怪なお話という感じ。

Kindleなら0円。一話が短かめで、英語も簡単で読みやすい。洋書の多読にとてもおススメです。

KWAIDAN

今回ご紹介する『KWAIDAN』には、「耳なし芳一の話」、「雪おんな」、「十六桜」、「ろくろ首」など17話と、「蝶」、「蛾」、「蟻」の3つのエッセイが収録されています。

作者は小泉八雲。ギリシャ出身で、出生名はパトリック・ラフカディオ・ハーンですが、日本にやってきて小泉八雲と名乗るようになりました。

日本語版『怪談』

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KWAIDANの内容紹介

気に入ったお話から一部を抜粋しつつ、内容を少し紹介します。

The Story of Mimi-Nashi-Hoichi

「耳なし芳一の話」

盲目で琵琶の名手である芳一は、平家の怨霊に狙われていた。身を案じた和尚が、芳一の体に経を書いた。これで怨霊には見つかるまい…。しかし、耳に書くのを忘れてしまっていた…。

Some centuries ago there lived at Akamagaseki a blind man named Hoichi, who was famed for his skill in recitation and in playing upon the biwa.

数世紀前、赤間関というところに、芳一という盲目の男が住んでいた。その男の琵琶の弾き語りの腕前は有名だった。

it is said that when he sang the song of the battle of Dan-no-ura “even the goblins [kijin] could not refrain from tears”

芳一が壇ノ浦の戦いを弾き語るときには、「鬼神でさえ涙を流す」といわれていた。

Rokuro-Kubi

「ろくろ首」のお話。

回龍という僧侶が、旅の途中できこりの家に泊めてもらうことになった。そこで見たものは、首のない胴体!別の場所から声がしている。そっと身を隠していると、胴体の頭たちが、自分のことを話し合っている…

Very gently he pushed apart the sliding-screens that separated his room from the main apartment; and he saw, by the light of the lantern, five recumbent bodiesーwithout heads!

回龍がそっとふすまを開けると、灯篭に照らされて、五人の胴体を見た。いずれも、頭がない!

In the book Soshinki it is written that if one find the body of a Rokuro-Kubi without its head, and remove the body to another place, the head will never be able to join itself again to the neck.

『捜神記』によれば、頭のないろくろ首を見たとき、胴体を別の場所に動かせば、頭は胴体に戻ることができなくなるという。

Yuki-Onna

「雪女」

老人と少年、2人の木こりがいた。ある大吹雪の日、帰れなくなった2人は渡し守の小屋に泊まった。老人はすぐに眠りについたが、少年はなかなか眠れなかった。ようやく眠りについたが、顔に雪がかかるのを感じてふと目を覚ますと、白装束の女が自分をみていた…

The white woman bent down over him, lower and lower, until her face almost touched him; and he saw that she was very beautifulーthough her eyes made him afraid.

その白装束の女は少年の上にかがみこんで、少年に顔がくっつきそうなほど近づいた。少年は、女がとても美しいことに気がついた。けれどその目はとても恐ろしく感じた。

Jiu-Roku-Zakura

「十六桜」

伊予国の和気郡には、「十六桜」とよばれる、たいそう古く有名な桜の木がある。毎年1月16日に花を咲かせ、その日のうちに散ってしまう。その桜の木には、ある男の魂が宿っていた。

He had played under that tree when he was a child; and his parents and grandparents and ancestors had hung to its blossoming branches, season after season for more than a hundred years, bright strips of colored paper inscribed with poems of praise.

男は子どもの時分に、その木の下で遊んでいた。両親、祖父母、そして先祖は、百年以上も季節がめぐる間、色鮮やかな短冊に書いた賛美の句を咲き誇る枝につるした。

まとめ:洋書の多読におすすめ

日本の怪談を英語で読むのは面白い。どこか美しく、はかなげなお話が多いのが印象的です。

英語も易しいので、多読におすすめです。

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