今回は、おすすめの洋書『Coraline』を紹介します。邦題は『コララインとボタンの魔女』です。
ちょーっぴりこわい、子ども向けファンタジー。でも、大人でも楽しめる…いや大人の方が楽しめるかも?
映画化されている作品なので、映画についても書きます。
『Coraline(コララインとボタンの魔女)』
ちょっとこわいファンタジー
著者は、イギリス人作家のニール・ゲイマン。
ワクワクでちょっとこわい、ファンタジー物語です。
Reading Guide
巻末に、”Coraline Reading Group Guide”がついています。
本のあらすじと、”Discussion Questions”があり、本の内容についての16の質問が書かれています。
たとえば以下のような質問。
Describe Coraline. What kind of a person is she? How does she like to spend her time?
だれかと英語でディスカッションしてみるのもいいですね。
A Coraline Q&A with Neil Gaiman
この本の著者ニール・ゲイマンのインタビューが収録されています。
「コラライン」という名前がどのように生まれたのか、またニール・ゲイマン自身についてのことなど。ここも読んでみると面白いです。
『Coraline』のあらすじ
好奇心旺盛な少女コララインは、両親とともにピンク・パレスという古いアパートに引っ越してきた。
園芸ライターをしている両親は、仕事が忙しいのでコララインにかまってくれない。古いアパートにさびれた庭。コララインは友達もできずに寂しい思いをしていた。
ある日、退屈しのぎに家を探索していたコララインは、壁に小さな扉をみつける。扉の向こうに通り道が。その先にはまた扉があり、入ってみると…
コララインの家だった。しかし、現実とはなにかが違っていた。
美しい花々が咲く庭。夢のようなサーカス。コララインの好きなものをなんでも与えてくれるやさしい両親。
しかし、彼らの目は、黒いボタンになっていた。
寂しく退屈な日々と持ちまえの好奇心から、「こっちの世界の方が、面白い!」と感じていたコラライン。
しかしある日、現実世界の両親が行方不明になってしまう。彼らがさらわれてしまったことを知ったコララインは、決定的になにかがおかしいと気づく。
コララインの不思議でおそろしい冒険がはじまるー
『Coraline』を読んだ感想
読みやすい長さとレベル
長すぎず短すぎない160ページ。ちょうど読みやすい長さで、挿絵もあります。
多読の1冊として、さらっと読みたい人むけです。
英語の完全初学者にはちょっとむずかしいかもしれませんが、中級レベルならじゅうぶん楽しめるはず。
不思議の国のアリスのよう
扉のむこうには別世界。まるで不思議の国のアリスです。
ワクワクする夢のような世界…でもなんだか、ここにいてはいけないような気もする、というコララインに感情移入し、楽しんで読めました。
映画『Coraline(コララインとボタンの魔女)』
画像引用元:映画.com
ストップ・モーションアニメで映画化
映画版『Coraline(コララインとボタンの魔女)』は、人形などの物体を少しずつ動かして撮影するストップ・モーションアニメです。
あたたかみと、おもちゃ箱のようなかわいらしい雰囲気があります。
美しい映像
画像引用元:映画.com
この映画、映像がとてもきれいなんです。
夢みたいに美しいけど、どこか不気味な雰囲気もある。ずっといたいけれど、いてはいけないような気がするような…
光を上手くつかった作品だと感じました。
不思議な音楽
音楽で映画の世界観を作り出しているのは、フランスの作曲家ブリュノ・クーレ。
美しく不思議な音楽がこの映画の魅力をより高めていて、わたしはとても好きです。
映画『Coraline(コララインとボタンの魔女)』を無料で観る
動画配信サービスを利用する
以下の動画配信サービスは、30日間の無料体験ができます。
『Coraline(コララインとボタンの魔女)』も観られるので、ぜひ利用してみてください。
まとめ:大人にこそ、読んでほしい1冊
ファンタジー好きなら読もう
かまってくれない両親に不満を感じていたコララインは、なんでも与えてくれる「もう一方の両親」によって、別世界に引きこまれていまいました。
しゃべる黒猫。ネズミのサーカス。そして目がボタンになってしまった別世界の住人たち。読んでいて、あらたなキャラクターが登場するたびにワクワクします。
何かがおかしい。行ってはいけない気がするけれど、なぜか魅かれてしまう…
ワクワクするけど、なんだかこわい。子どもの気持ちを思い出させてくれる1冊。ファンタジー好きな人は必読です。