こんにちは。
今回は、おすすめの洋書『Harry Potter and the Cursed Child』について書きます。邦題は『ハリー・ポッターと呪いの子』です。
わたしはハリーポッターファンなので、出版の2016年7月31日の数ヶ月前に予約購入して、手に取ってからすぐに読みました。
『Harry Potter and the Cursed Child ハリー・ポッターと呪いの子』
日本語版はこちら。
舞台の脚本
表紙をみると”SPECIAL REHEARSAL EDITION SCRIPT”となっています。
舞台の脚本が書籍化されたもので、内容はセリフがほとんどです。
ハリー・ポッターシリーズ第8作目
この作品は「ハリー・ポッターシリーズの第8作目」といわれています。
第7作目である『Harry Potter and the Deathly Hallows(ハリー・ポッターと死の秘宝)』の19年後を描いた物語なのです。
読みやすい
脚本スタイルであることには賛否両論?があるようですが、個人的には読みやすいと感じました。これまでのハリー・ポッターシリーズよりも圧倒的に文字数が少ないからです。
ハリー・ポッターの本はとにかく厚い。枕にできそうな厚みです。
がっつりな洋書はちょっとハードルが高いな、と感じてしまっていた人も、この作品は読みやすく感じるはず。
『Harry Potter and the Cursed Child』のあらすじ
「ホグワーツの戦い」から19年後ー
魔法省で働くハリー・ポッターは、3人の子供の父親になっていた。ホグワーツに入学した次男のアルバスは、「有名なハリー・ポッター」が父親であることに引け目を感じていた。ハリーは、反感を示すアルバスとの関係に悩んでいた。
アルバスは、ホグワーツで出会ったスコーピウスという少年と友人になる。
スコーピウスはドラコ・マルフォイの息子であるが、じつはヴォルデモートの息子ではないかと噂されていた。
そして、「あるもの」が存在しているとわかったとき、この物語のすべてがはじまった。それは、時を逆転することができる「逆転時計(タイムターナー)」。
アルバスとスコーピウスが過去を変えてしまったため、全く別の世界が生まれてしまう。2人は失ったものを取り戻そうと時間を遡るが、さらに闇の世界ともいうべき別世界を誕生させてしまう。
もとの世界に戻すことはできるのかー
『Harry Potter and the Cursed Child』の面白いポイント
「時」がこの物語を面白くするキーです。
そして、シリーズを通して見守ってきたキャラクターたちの変化を見ることができることもポイント。
ポイント①:あの人とあの人が…?
「逆転時計(タイムターナー)」があることで、通常なら接点があるはずのないキャラクター同士が会話するシーンがあります。
たとえば、ドラコ・マルフォイの息子スコーピウスが、ホグワーツ学生時代のハーマイオニーに話しかけたり。
生み出されてしまった暗黒の世界をもとに戻そうと、アルバスとスコーピウスが過去・現在の大人たちに必死に伝えるシーン。ここが見どころです。
ポイント②:ハリーとジニー
ハリーは、ジニー・ウィーズリーと結婚しています。シリーズ6巻で、ようやく2人がお互いの気持ちを確認できたとき、嬉しかったファンは多いはず。
本作では、ジニーが子どもたちの母親として、そしてハリーのパートナーとして、強く優しく、愛にあふれた女性になっています。
本作品でも、2人に注目です。
ポイント③:ロンとハーマイオニー
つぎに、ロンとハーマイオニーの関係です。『死の秘宝』のエピローグで、2人が夫婦であること、ローズという娘がいることはわかっています。
しかし、「逆転時計(タイムターナー)」によって生み出された別の世界では、2人は結婚していないのです…!
くわしく書きませんが、2人のやりとりが切ない。「嫌だ、戻って~~!」と思いながら読んでいました。
シリーズ7巻までの2人の関係を見守っていた人は、本作品でも注目してほしいです。
ポイント④:ドラコ・マルフォイの印象
この作品で、ドラコ・マルフォイが好きになりました(笑)
ハリー・ロン・ハーマイオニーの友情を「ずっと羨ましいと思っていた」とハリーに打ち明けたシーンが印象に残っています。
そして、ハリーたちと一緒に、問題に向き合う真摯な姿勢がカッコいい。
冷たく、頑なな印象だったドラコ・マルフォイの息子に対する愛を感じられるシーンも多くあります。
『Harry Potter and the Cursed Child』を読んだ感想
「シリーズ8作目」として
読むまえは、「『死の秘宝』で終わっていてほしかったな」と思いました。読み手の想像にまかせる物語の終わり方が好きだったからです。
でも、親になったハリーたちの成長をみることができたことは嬉しかった。シリーズ8作目として納得できる物語でした。
「賛否両論」なプロット
この作品を読んだ友人に感想を聞いてみると、「展開がわかりにくい」や「好きじゃない」という意見もあります。
たしかに、時を超える物語なのでときどき混乱します。言いかえれば、何度も読んで「なるほど、そういうことか」と新しい発見ができる本ともいえます。
好みの問題ですが、わたしは楽しめました。
舞台が日本上陸!
2022年夏に、日本人キャストで舞台が上演されます。世界で7番目だそう!
詳しくは、以下のリンクを参考にしてください。
»TBS&HORIPRO present J.K. Rowling’s 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
まとめ:ハリポタファン以外にもおすすめ
ハリー・ポッターファンならすでに読んでいる人が多いかもしれません。
内容の面白さはもちろん、脚本で読みやすいですから、ハリー・ポッターファンではないという人にもおすすめ。
英語学習のための洋書を探している人は、ぜひ読んでみてください。