バイオ・メディカル

慢性C型肝炎 免疫療法の対訳学習終了(全体的な振り返り)

3万9千ワードの明細書の自力翻訳が先ほど終わりましたので、この記事では、自力翻訳にかかった時間などについて振り返ります。

一言で振り返りますと、今回の自力翻訳は「とにかく苦しかった」です。

詳しくは後ほど書きます。

話は変わりますが、夫の異動が決定し、3月に岡山県に引っ越すことになりました。

2月下旬まで夫の勤務先の宿舎に入れるかどうかが分からず、入れない場合は引っ越すまでの1カ月間で部屋を見つけなければなりません(^^;)

どこに住むにしても、勉強できる個室は確保しますが。

以前、夫が私と一緒に勉強するために自分用の机を買ったのですが、現在ほとんど使われておらず物置き机と化しているので、

引っ越し先では、今使っている2つの机とその机を合わせて、机3つ+PCモニター3台体制の環境を構築したいと考えています。

慢性C型肝炎に対する免疫療法の対訳学習

以下の明細書の対訳学習が終わりました。

【公表番号】特表2012-503011(P2012-503011A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【発明の名称】慢性C型肝炎ウイルス感染の免疫療法

以下についてまとめます。

  • 翻訳について
  • 時間を要したワード
  • 全体的な振り返り

この記事では、全体的な振り返りや反省にとどめることとし、公開訳との比較などは別の記事にまとめる予定です。

翻訳について

翻訳

1時間ごとの翻訳ワード数を計測しました。その結果、1日ごとの翻訳ワード数は以下のようになりました。

・合計ワード数:39,002 w
・翻訳に要した合計時間:112 h

…と言いたいところですが、実際のところ上記の時間では終わることができませんでした。

追加で40時間かけて、ようやく自分訳として納得できる状態になりました。

完全に納得できたかといえばそうでもないので、一旦はキリをつけられる状態の訳にした、という方が正しいかもしれません。

一通り計測して最後まで訳出し終えたのに、なぜ40時間もの時間が追加で必要になったのかについては、後ほど書きます。

1時間ごとの記録

以下は、1時間ごとの記録です。色のついた左の列から、

・計測開始時のワード数
・計測後のワード数
・(計測開始時のワード数)-(計測後のワード数)=処理ワード数
です。

一番右の列が、1時間ごとの処理ワード数です。

今回は、実施例で臨床試験結果が記載されていました。

統計はもちろんのこと、アミノ酸配列の相同性検索などバイオインフォマティクス要素もありました。

馴染みのない内容の訳出に時間がかかっていることが、1時間ごとの処理ワード数をみると分かります(表の右側に×印をつけています)。

時間を要したワード

訳出時に悩んだり、後で訳し直したりして時間を要したものは、以下の通りです。

・treatment:治療、投与
・response:効果、応答、反応
・subject:被験者、対象患者、治療対象者、投与対象者、対象者、患者
・at week ●:~週後、~週目、~週時、●●開始から~週後
・therapy:治療、療法、投与
・strong trend toward:に向かう傾向、への傾向→する傾向
・virus load:ウイルス負荷、ウイルス量(ウイルス)
・patients treated with:が投与された患者、により治療された患者
・Prior Non-responders:過去の非奏効例、以前の非奏効例→前治療非奏効例
・course of therapy:治療クール、治療期間、投与期間
・non responder:非奏効例→無効例
・null responder:無効例→無反応例
・partial responder:部分奏効例→部分反応例
・primed:初回の抗原刺激を受けた→プライミングされた
・heterologous:非相同、異種
・efficacy:有効性、効果
・relapser:再発例→再燃例
・patients are naive to prior interferon-based therapy:インターフェロンベース療法の治療歴がない患者
・subjects who were interferon-naive subjects:インターフェロン未治療例であった被験者
・rapid viral response (RVR)、rapid virologic response (RVR):ウイルス学的超早期陰性化
・produced:生成、作製
・favoring:有利に働く、~の方が優れていることを示す
・in combination with:併用して、組み合わせて

上記については、(全てではないですが)別の記事で公開訳と比較しながら取り上げる予定です。

全体的な振り返り

「追加の40時間」の理由

先ほど、「追加で40時間をかけてようやく一旦納得できる形にした」と書きました。

時間がかかった訳については、別の記事に具体的な例を挙げながら書く予定ですので、ここでは詳しく書きませんが、

ある場所を修正することで、別の場所との整合性がとれなくなり…という状態に陥りました。

訳揺れが多く、4万ワードの明細書の前半と後半では、表現は多少異なっていても同じことを意味する文に対して別の訳を当てている、といったことが起こりました。

明細書の後半部分を訳している時に、最初の方の訳文に違和感が生じ、結局、一番最初から見直してちょこちょこ訳し直しをしました

これが、追加で40時間かかった理由です。

今の自分は、運よくトライアルに受かったとしても継続して仕事を受けられるレベルには依然として達していないことを痛感させられました。

これまで勉強してきて、今が一番辛いかも知れません。

ストレスは睡眠にも影響し、悪夢が多く、寝ている間に唸ったり怒ったりして夫を怖がらせました。

「なんでそうなんのよ!」とか「なるほどね」といった寝言が多かったようです。

問題把握と改善

当然ですが、今回の自力翻訳を「辛かった」「ストレスだった」などの感想で終えるつもりはありません。

大事なのは、分析して、問題を把握して、改善することです。

しばらくの間、この1件の明細書をしゃぶりつくす予定です。これから公開訳と比較して、別の記事にまとめます。

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