メモ:「投与用量」、「投与容量」
※この記事はメモとして残しているものであり、今後修正する可能性があります。
「用量」ではなく「容量」である場合
投与量の文脈において、「用量」ではなく「容量」と表現される場合がある。
例えば、ラットを用いた動物実験で、投与薬物量を同じにして投与容量を変えたときの血漿中濃度や体内分布への影響を調べる場合。
こちらの資料には以下のような実験が記載されている。
■条件設定
・投与薬物量:10 mg/kgで固定
・投与容量:0.2、1.0、2.0、4.0 mLの4パターン
→投与薬物量を固定にして、液体(薬物を媒体に希釈したもの)の容量を変えている。
■投与容量の限界値
・最小限度(0.2 mL):溶解度の限界(これ以上液を減らすと、薬物が完全に溶けきらなくない)
・最大限度(4.0 mL):ラット胃の許容量の限界(これ以上液を増やすとラット胃の許容量を超える)
■結果
投与薬物量は同じであっても、投与容量が多いほど胃から小腸に速く移行し、結果としてより短い時間で血中への移行する。
つまり、血漿中濃度には容量依存性(Volume Dependency)が認められる。
投与用量と投与容量
投与量/投与用量(dose)
一度に投与される薬物量または特定の期間に投与される薬物量の総量。
処方・投与計画上の薬物量。
投与容量(dose volume, volume)
薬剤を溶媒に希釈して投与する場合の液体量。
上記のラットの実験では
・投与薬物量:10 mg/kg=用量(dose)
・投与容量(volume):0.2、1.0、2.0、4.0 mL
となる。
まとめ
薬理学・投与設計の文脈
・有効成分(active ingredient):薬効を示す成分
・製剤(drug product/formulation):有効成分を媒体や添加剤とともに投与できる形にしたもの
・用量(dose)::有効成分として何 mg(mg/kg)投与するか
・容量(volume):用量を投与するために用いる液体の体積が何mL(mL/kg)か
例えば、2%リドカイン液10mlを投与する場合、
・用量(dose):200mg
・容量(volume):10ml
となる。
製剤の投与・服薬の文脈(内服液などの添付文書や臨床現場)
・用量(dose):患者が実際に服用する製剤としての量(mLで表されることがある)
doseは有効成分量そのものだけを指すとは限らず、患者が実際に服用・投与する「製剤としての1回量」 を指すことがある。
この場合のdoseは、患者が実際に服用する製剤としての1回量」を指すことがある。
そのため、液剤ならdoseがmLで表現されることがあり、
The usual adult dose is 10 mL dailyなどと表現される。
なので必ずしもdose=用量、volume=容量とはならない。

