ラジアン
ラジアンとは
ラジアン(radian)
記号:rad
定義:
角度を表す単位。「弧度」ともいう。
円の「半径:r」と「弧の長さ:L」が比例関係であることを利用し、中心角の大きさを求めたときの単位である。この表し方を「弧度法」という。
「半径:r」と「半径に等しい長さの弧:L」に対する中心角の大きさ = 1ラジアン
「半径:r」と「半径の2倍の長さの弧:L」に対する中心角の大きさ = 2ラジアン
つまり
ラジアン= 弧の長さ / 半径 = L / r
で求められる。
例
半径 r = 6、弧の長さ L = 2π のとき
弧の長さ / 半径 = L / rより
2π / 6 = π / 3 ラジアン
円周の長さとラジアン
円周の長さの求め方、ラジアンの求め方
円周の長さ = 直径 × 円周率π
※円周率は、円周の長さが直径の何倍であるかを表す比率のこと。どんな大きさの円でも同じ値(無限に続く値であるため、3.14として計算する)である。ギリシャ文字「π:パイ」と表される。
半径rの円の円周の長さは
2r × π = 2πr
※直径2r = 半径r + 半径r
半径r、弧の長さ2πrの円のラジアンは
弧の長さ/半径より、
2πr / r = 2π
つまり、度数法における360°と、弧度法における2πは同じである。
360° = 2π ラジアン
半円の場合
半円の弧の長さは、「円周の長さ × 1 / 2 」であるため
2πr × 1 / 2 = πr
ラジアンは
πr / r = π
つまり、度数法における180°と、弧度法におけるπは同じである。
180° = π ラジアン
扇形の弧の長さとラジアン
扇形の弧の長さの求め方
「度数法の中心角= 60°、半径rの扇形」の、弧の長さLはどうやって求めるか。
考え方
(復習)円周の長さ = 直径 × π である。
今回求めるのは、円周の長さのうち、上記画像の赤で示した長さ分である。
つまり、円(360°)の 1 / 6 の中心角(60°)がつくる弧の長さとなる。
※ホールケーキを6等分することをイメージする(一切れあたりのイチゴの数が平等でないのは気にしないで下さい)
よって、中心角60°の扇形の弧の長さは、以下の通りになる。
L = 2πr × 60 / 360 = πr / 3
ある中心角の扇形の弧の長さLを求める公式:
L = 2πr × 度 / 360
扇形のラジアンの求め方
上記で求めた公式を使って度を求めてから、度数→ラジアンの変換を行う。
L = 2πr × 度 / 360
まずは式を「度 =」に変形するために、両辺に360をかける
360L = 2πr × 度
これで「度 =」に変形できる
度 = 360L / 2πr
L / r つまり、弧の長さ / 半径はラジアンのことであるため、以下のようになる。
度 = ラジアン × 360 / 2π
約分すると
度 = ラジアン × 180 / π
次に、ラジアンへ変換する
「ラジアン = 」となるように式を変換すればいいだけなので、
ラジアン = 度 × π / 180 となる。