冒頭からタイトルと相反するようなことを書きますが、ここしばらく、気持ちの面でかなり落ち込んでいる状態です。
特に、夜になると、「勉強を続けても、トライアルには受からないんじゃないか」「トライアルに受かったとしても、すぐに仕事が来なくなるかも知れない」など、起こってもいないことで不安になるのです。
そんな中、落ち込み状態を脱したいという気持ちのためか、ふと思いついたことがあり、新しい試みを始めました。
詳しくは後ほど書きます。
話は変わりますが、来月半ばの引っ越しに向けて準備を進めています。
夫の勤務先の宿舎に入ることが決まりました。間取りは3DKで、現在住んでいる宿舎より広いです。6畳の部屋を私の個室(勉強部屋)として使えそうです。
住む部屋が確定して、ひと安心です(内見はしてませんが…)。
引き続き、引っ越し準備をボチボチ進めるとします。
今回の記事では、『トライアルに向けてスパートをかける』ために、現在やっていることを書きます。
これまでの自分に足りないものを補うための新しいルーティンですが、落ち込み状態から脱するための策でもあります。
現在やっていること
「多読 + 英訳 + じっくり対訳」の組み合わせ
現在は、1日の学習を「多読 + 英訳 + じっくり対訳」の組み合わせで進めています。以下に具体的な内容を書きます。
①多読
まず「1日に5件の明細書を読む」というのをルーティン化することにしました(実際にやってみると5件は厳しかったので、3、4件として明細書の長さによって調整)。
その際、全てを理解するために深掘りするのではなく、不足知識は軽く補充することに留めています。
これを「多読」としています。
今回の発明以前の課題、発明の肝となる部分、そして、その発明によってもたらされること、それぞれ色分けしてマーカーしています。
それから、何かしらの「課題」を持って読むことを意識しています。
これについては後ほど書きます。
印刷した明細書はノートに貼り付けます。
これまでは、印刷した明細書はファイリングしていて、読みながら書く図解やメモは、明細書をファイリングしたファイルではなく別のノートに書いていました。
ノートに貼っていた頃もありますが、貼り付け作業が面倒だったのと、ノートに1枚ずつ貼る場合かなりの厚みになり収納スペースをとってしまうため、途中からファイリングしていました。

しかし、ノートとファイル別々にまとめられていると分かりにくいですし、上の写真のように分厚くファイリングされていると、明細書ごとに付箋を貼っているとはいえ見返す気になりません。
そこで、やはりノートに貼り付けることにしました。
半ページに明細書を貼りつけて、その隣のページに図解などを書き込めば、より印象に残りやすいですし、見返したときも分かりやすいです。

3日分でこの厚みです↓1カ月後どうなるのか、楽しみです。本棚はすでに満員ですが、もういいか…(^^;)

②英訳
多読とあわせて、「日→英」翻訳練習を開始しました。
まずは和訳で仕事を始める予定ですが、いずれは英訳でも仕事を受けたいので、今から準備しておこうと考えたからです。
そこで、「明細書の一部(例えば、「背景技術」から一部)を題材に、日英ライティング練習をする」というのもルーティンとすることにしました。
日英翻訳練習のための専用のノートを作っています。

まだ開始から数日ですが、英日に加えて日英で対訳学習することによって、英日対訳学習だけでは得られなかった気づきがあります。
③じっくり対訳
多読に加えて、明細書の「じっくり対訳」を1件ずつ進めます(これは、「英→日」のみ)。
「じっくり対訳」では、資料を作りながら一文ずつ内容を納得できるまで深堀りします。納得してから次の一文に進めます。
私がこれまで行ってきた対訳学習は、この「じっくり対訳」です。
「多読 + 英訳 + じっくり対訳」にした理由
これまでの学習の進め方は、数件の明細書を1件ずつじっくり対訳学習&知識補充、そして自力翻訳する…というものでした。
それを、一週間前から「多読 + 英訳 + じっくり対訳」に変えました。
理由は、「自分は特許明細書を読む量がそもそも少ない」と気が付いたからです。
基本的なことを疑問に持つのは読む量が少ないから
先々週のある日の入浴中、「自分は1件の明細書をじっくりやりすぎではないか?」とふと思いました(入浴中にふとした気づきを得たり、新しい試みを思いついたりすることが多々あります)。
明細書をもっと多く読めば、自分が持っている疑問点の多くは解決できるのではないか、と。
これまでに私が疑問点としてブログに挙げたものは、特許翻訳において「稀にしかみられないパターン」ばかりではないはずです。
要するに、明細書を読む量がそもそも少ないので、特許翻訳としては頻出の、基本的なことを疑問に感じているのではないかと気づいたのです。
「読む量が少ない」というのは、単に「読んだ」明細書の数のことではありません(読んだ明細書は250件近くあるので、少なすぎるということはないはずです)。
そうではなくて、「引っ掛かりがあった明細書の数」が少なかったのです。
つまり、以下のような状態でした。
①読む前にほとんど課題を意識していなかったため引っ掛かりが少なかった
↓
②いざ自力で翻訳するとなると、どう訳出すればいいのか分からない
今の自分は、「あの場合は、どう表現すればいいんだろう?」など、疑問(課題)を持って明細書を読むので、何かしら引っ掛かりが得られます。
開始から一週間での効果
「多読 + 英訳 + じっくり対訳」の組み合わせを開始してまだ一週間ですが、効果を感じています。
一番の効果は、過去にブログに取り上げた疑問点のうち、いくつかが解決したことです。
これまでの対訳学習や自力翻訳において生じた疑問点に、特に意識を向けながら明細書を読むと、その疑問点を解決するワードが登場したときにすぐに引っ掛かることに気が付きました。
何かしら課題を持って、その課題を解決するために明細書を読むように意識すると、明細書を単に読む場合よりも得られることが増えます。
これが、私が先ほど書いた「引っ掛かりがあった明細書」です。
もちろん、ある用語〇〇に対する訳語が分からないからと複数の明細書を読み、
「〇〇に対しては、公開訳では●●の方が××より多く使われている訳語だから、今後、〇〇の訳語は●●にしよう」
などと考えるのは良くないです。
しかし、広く使われている表現を知っておけば、いざ訳語を決めるときに、調査するきっかけにはなると思うのです。
また、英訳については、「数ワードの日本語を、この一語で表現できるのか」と、発見の連続で面白味があります。
前置詞や冠詞にさえ慣れれば、英訳の方がやりやすいかも知れません。
トライアルに向けてスパートをかける
この記事のタイトルは、『トライアルに向けてスパートをかける』にしました。
現在の「多読 + 英訳 + じっくり対訳」をある程度(引っ越しがあるので期間は未定)続けて、自力翻訳を1件か2件してから、トライアルを集中的に受けようと考えています。
ですから、今は「スパートをかける」時期であると考えています。
冒頭にも書きましたが、現在、気持ちの面ではかなり落ちている状態です。しかし、自分の性格上、このような時に休むと、さらにストレスと焦りを感じます。
くよくよと考えるヒマを自分に与えないように、毎日のタスクを淡々とこなすしかないと考えています。
おまけ
最後に、この記事の内容とは関係ないですが、最近の購入本をのせておきます。講座で紹介された本や、明細書を読んでいて必要だと感じた本です。
『はじめてのバイオインフォマティクス』
最近読む明細書に頻出するバイオインフォマティクスに関する本です。基本から解説してくれています。
『ゲノム編集とはなにか』
ゲノム編集に関する本。主にCRISPR-Cas9について知るために購入しました。
『具体と抽象』
遅ればせながら、以前から講座で紹介されていた本を購入。寝る前に読みます。まだパラパラとみた程度ですが、漫画が可愛いです(必死な猫がちょっぴり夫に似ています)。